本を出しませんか
と出版社に勤める友人から電話をもらったときのことを
昨日のことのように覚えている。
とりあえずやってみたいと答えたものの、
家族に、お金かかるんちゃうか。と言われたり、
ほんとに自分にできるのか心配になったり、
その後の連絡が来るまで不安だった。
友人と一緒にやって来た編集の女性は、以前うちの店にグルメ取材に来た人で、
その後企画でお会いしたこともあり、見知った顔だった。
「私が是非緑さんと本を作りたいから紹介してって頼んだんです。」
彼女が力強く言ってくれて、その瞬間どろどろと安心した。
その日から二年たつ。
打ち合わせの帰りボジョレー・ヌーボーの解禁だよと家族と乾杯した。
泣いたり笑ったり、悩んだり怒ったりしながら、なんとか二冊の本をだしてもらえた。
落ち込んだことも多いけど、楽しくて貴重な経験ができた。
稲盛さんありがとう。
ロカ本には書けなかった私の料理のサイドストーリー(?)的なことも入った小冊子が、
今、
『きょうと小冊子セッション』で販売されています。
今後ロカでも販売できたらと思っています。
今はなき、夏爐ファンの方必読の一冊です。