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2010年 02月 04日

袋詰めにすれば簡単だけど

家から歩いて5分のところに、一週間に3回は行く、大好きなパン屋さんがある。
うちのパンはほとんどそこで買う。

おしゃれでもないし、かといって昔ながらでもない。
チョコクリームのアンパンマンや串の刺さったフランクのある、
夕方になったら制服の女子高生がレジを打つ、普通の町のパン屋さん。
だけど、とてもはやっていて
日曜なんかはレジを待つお客さんで店内が埋め尽くされるくらい。

いつもパンを買いに寄ったら、耳をもらう。
耳と言っても食パン一本の両端で、
一枚の裏全部が耳になっているものが3枚入っている。
うまく行くとカリカリの焼きたてに当たる。
大抵仕事帰りでお腹が空いてるから、
匂いの誘惑に負けて、ちぎって食べながら帰る。

わたしがこの店を好きな理由は、もちろんおいしくて安いからだけど、
もう一つ好きなところがある。
それは残ったパンを工夫して作り替えて商品にして売ってるところ。

甘いパンはシロップに浸して、ぎっしり積めて焼き固め、切り分けてある。
部分によって、あんこが入っていたり、チョコが入っていたりするのが楽しい。
ラスクはちゃんと甘いの辛いの二種類あるし、
ハード系のパンをころころに切って、焦がし砂糖をからめたこげぱんも好きだ。

最近こげぱんに似た感じでチョコレート味のものが出て、
それに子供たちとはまった。
家に堅くなったバゲットがあったので、作れるのでは、と思って
作ってみたら似たような感じのができた。
めちゃくちゃ簡単でおいしいので、パンが余ったら是非どうですか。
あっというまになくなったので、写真はありません。


残り物のバゲットか食パンを1〜2cmのサイコロに切る。
卵1個と約100ccの牛乳、塩ひとつまみ、砂糖大さじ4杯くらい(好みで)、
ココア大さじ2杯くらいを泡立て器で混ぜる。
バゲットを浸しからめて、シートを敷いた天板に広げ、
カリッとするまで、160〜170度のオーブンで15分ほど焼く。
パンの乾燥具合で、焼き時間は変わってきます。
仕上げに砂糖を振ったり、溶かしたチョコレートをからめても。

# by mido-remix | 2010-02-04 21:01 | たべる
2010年 01月 20日

荷造り

料理を始めたころ、お金がなかった。
いや、お金がなかったから、料理を始めたのか。

図書館に通って、どうしても欲しい本はページを厳選してコピーした。
銀行の待ち時間でも、週刊誌にレシピを見つければ書き留め、
いらない雑誌をもらっては、料理ページを切り抜いた。

実際作ればメモを取り、ノートに分類した。
まるで、難しい算数の問題を解いているみたいに、
料理の謎がひとつひとつ、わかっていくのが楽しかった。

ロカの料理本を作ることになりました。
参考資料にこれらのノートやファイルを見せることになり、
家の本棚から、持って行けるだけキャリーに詰め込んだ。

自分の積み重ねて来た荷物を持って、
新しい場所に旅に出るんだと思った。
大丈夫。重さだけは割とある。
荷造り_e0056428_21462130.jpg


# by mido-remix | 2010-01-20 21:47 | ロカ
2010年 01月 07日

カレーとおでんと七草がゆ

あけましておめでとうごさいます。

といっても、もう7日ですが。
お客さんと交わす挨拶がいい感じで好きです。

お正月休みの間、念願のものを2つ食べました。
ひとつは、年末に行った、有名カレー屋さんKのカレー。
もうひとつは、お客さん、A氏の自慢のおでん。
どちらも、もうずーっと食べてみたかったけどなかなか機会がなかったもの。
そしてどちらも、すごくすごく、美味しかった。

おもしろかったのが、この2つを食べたことで、料理って人柄だなあ、と
改めて客観的に感じられたこと。
伝説になるくらい、おもしろいエピソードをたくさん持っているらしい、
変わり者(と評判の)G氏が作るカレーは、噂どおり、抽象画のような味がした。
不思議で、でもまた食べたくなる。初めて食べる味。

長年ロカを応援してくださってる、かなりこだわりのA氏が作るおでんは
仕上がりまでに5日もかけた、本格的な味。
上品なお汁は丁寧に取っただしの味がして、
ふわふわの大根はこまめに調整された火加減のたまものだと思った。

わたしの作る料理も、わたしの味なのだろう。
隠しても全部バレる。
料理って恐ろしい。

お正月の間、いっぱい美味しく食べた胃に感謝の気持ちをこめて、
今日のまかないは七草がゆ。

今年もよろしくお願いします。

カレーとおでんと七草がゆ_e0056428_22384876.jpg


# by mido-remix | 2010-01-07 22:39 | いろいろ
2009年 12月 25日

甘くて酸っぱい一年

早くも年末です。

今年の営業は28日、月曜までです。
年始は5日、火曜からです。
今年もたくさんのお客さんに来ていただきました。
本当にありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。

今年も、変わらなかったことも、変わったことも、
いろいろありました。
続けることの難しさだけは、何年たっても変わらないのでしょう。

今年最後の営業日に来てくださるお客さんに、
感謝の気持ちをこめて、
金柑の蜜煮を作ってみました。

無農薬の金柑に、切り込みを入れて湯でこぼし、
竹串でできるだけ種を取り除き、
砂糖を水に煮溶かしたシロップで煮含めます。
こないだ読んだ本に書いてあったのを真似して、
最後にほんの少しお酢を加えてみました。
風味が増し、日持ちもするそうです。
 
来年はわたし、年女です。
いっぱいいいことありますように。
甘くて酸っぱい一年_e0056428_2221106.jpg


# by mido-remix | 2009-12-25 22:23 | ロカ
2009年 12月 21日

くせと個性

最近とても好きな野菜がある。
それは、今がとても美味しい春菊。

子供の頃は、青臭くて、なんだか苦くて嫌いだった。
鍋の中に入っていたのを除けて食べていたっけ。
けれど、母が作ってくれた料理の中に、好きだった春菊の料理が2つある。

ひとつは、ささみの茹でたものを細かく裂いて、
茹でた春菊とお醤油で和えたもの。
春菊の和え物もこれなら食べられた。
母の料理は子供に食べさせるものでもお子様仕様ではなかったから、
確か、からしがしのばせてあって、
今から思えば、小さい頃からオツなものを食べさせてもらっていた。

もうひとつは、春菊の天ぷら。
母は普通に天ぷらをする時には、これを作らず、
うちでは、うどんすき、と言うと、鍋焼うどんのようなものに、
母が大皿いっぱいに揚げた天ぷらを、銘々好き勝手に鍋の中に突っ込んで、
温まったところをうどんと一緒に食べる。というのもだったのだけど、
この、うどんすき、をする時だけ、必ず春菊の天ぷらが入っていた。
うどんだしにくぐらせた春菊の天ぷらは、
おひたしにすると苦手だった独特のくせが、いい感じになって、
とても美味しかった。
今でも、うどんに春菊の天ぷらを乗せるのがとても好きだ。

お店で使っている、大山崎産の春菊は、とても男らしい青臭さがあって、
いろんな料理の中に、ちょこっとだけ入れてもちゃんと主張する。
そこで、なんでもない料理の中に、アクセントに使うのにハマっている。
野菜を作っているモヒカンのK氏が、
「インスタントラーメンにうちの春菊を入れたらラーメンがデラックスになった。
そういうテンションで野菜を作りたい。」
と言っていたけど、
いけてますよ。K氏。

# by mido-remix | 2009-12-21 23:14 | たべる