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2007年 10月 18日

路地とタコご飯

二年前まで住んでいた長屋は、路地を挟んで10軒ほどの家が並んでいて
話し声も、電話のベルも(すごいことにうちも含めてみんな黒電話だった。)
夕飯の匂いも、みんなごちゃまぜに路地を漂っていた。
といっても10軒のうち半分は空き家で、
入っているのは高齢のご夫婦が二組、一人暮らしの老婦人、
向かいのご夫婦の娘家族。
うちが越して来た時、向かいのおばあちゃんにえらく喜ばれたものだ。
路地の上に向かい合って洗濯物がはためいていたから
雨が降ると、「きむらさーん。雨、雨。洗濯物ー。」
どこからともなく声が聞こえ、
ピアノを弾くと、「その曲好きなのよ。時々弾いてね。」
と老婦人がリクエストにやってくる。
向かいのおばあちゃんはお料理がとても上手で
いろんなものを、おすそわけ、してくれた。
うちも何かあるたび、お菓子やお花を持って行った。
チーズケーキを焼いたときは、ものすごく感動してくれて
「今まで食べた中で一番!」ってうれしいお世辞をもらった。

昨日炊いた煮ダコの煮汁で、おいしいタコご飯がたくさんできたから
スタッフの子に、大粒の栗の渋皮煮のお返しに
半分もって帰ってもらった。
針しょうがをたくさん入れて水で割った煮汁でご飯を炊く。
炊きあがったら細かく切った煮ダコを入れて、蒸らす。

おすそわけ、するたびに、おばあちゃん元気かな。と思う。
日当りと風通しを求めてマンションに引っ越したものの、
いまだに煮魚の匂いや、ラジオの音が響く路地が懐かしいのです。
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by mido-remix | 2007-10-18 21:32 | たべる | Comments(3)
Commented by moo at 2007-10-19 01:04 x
読んでて無性に懐かしい。そこに住みたくなりました。
私も東京では「20件長屋」に住んでいました。
「昭和」がそこにありました。
人の息遣いも暮らしのにおいもありました。
味噌や醤油も貸し借りしました。もちろんおすそ分けも・・。
久しぶりにあの頃のこと思い出してしみじみしてしまいました。^ー^
Commented by nina at 2007-10-19 22:46 x
長屋でのやさしい暮らしと
それに、たこご飯のおいしいそうなにおいと、きむらさんちのあったかな食卓が
浮かぶようです。
たべもののにおいは 暮らしのにおいやね。
わたしが今住んでるとこは、ちょっとすました町やけど、お年寄りが多い
せいか、夕暮れ時には煮物のにおいがどこからともなくやってきて、なんかほっとするのでした。
Commented by mido-remix at 2007-10-19 23:56
mooさん、ninaさん。お二人とも懐かしい匂いの記憶を持ってはるんですね。
初めて行った海外旅行で未だに残っているのは、空港のエスカレーターで前に並んでいた女の人の香水の香りでした。
匂いの記憶って時に、見たもの味わったものより、より長く、深く、心に刻み込まれている。
ロカも匂いの感じられる店になりたいです。


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